ゴールドコースト Today

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　 ＷＡ州産小麦、日本ラーメン市場に照準
11月05日（NNA）

　西オーストラリア州農業食糧省が穀物研究開発公社（ＧＲＤＣ）と共同で、日本のラーメン向け小麦の研究を進めている。

豪州産小麦の中でも硬質でタンパク質含有量の多いオーストラリアン・プライム・ハード（ＡＰＨ）の中から、ラーメンに最適な品種を開発できるかどうか可能性を探っている。

ＷＡ州農業食糧省によると、ラーメンは日本のめん類全体の35％を占める巨大市場。研究はラーメンに最適な小麦品種を特定し、付加価値を高めた新しい銘柄を開発することを視野に入れている。

同省の研究チームはこれまで、７つの改良品種と２つのＡＰＨについて品質や収穫率などを調査した。その結果、日本のラーメン市場の要求に応じて、ＡＰＨなどタンパク質の含有量が多い小麦を生産できる可能性があることが分かった。

同省のラム上級研究員は「ＷＡ州で生産される特定の小麦から質の高いラーメンのめんを製造できることが確かめられた」と指摘した。

豪州と日本の大手製粉会社の専門家が数品種を試食して、味や色、粘り強さ、質感、弾力性などさまざまな観点から評価。「カタナ（Katana）」と２種類の交配種がラーメンのめんに必要な基準をクリアした。

課題はラーメンに求められるタンパク質含有量の多い小麦を安定的に生産できるかどうか。同省の開発担当者であるカーティス氏は「必要なタンパク質含有量の基準を満たすには、適切に輪作を行うことと土壌中の栄養分を十分に確保することが必要だ」と述べた。

研究班は今後、より高い価格設定が可能か収益性も調査し、ラーメン専用銘柄の生産支援が可能かどうか検討することにしている。

日本市場向けに開発された小麦としては、ＷＡ州産の代表的な軟質小麦「オーストラリアン・スタンダード・ホワイト（ＡＳＷ）」がある。ＡＳＷは日本めん向けにブレンドされ、さぬきうどんの原料に多用されるなど成功を収めた。ラーメン用の硬質小麦もＡＳＷに並ぶ銘柄に育つかどうか注目される。 (NNA)

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