☆更新ニュース☆ オーストラリア巨大像写真集が出来ました。写真集からお楽しみください。オーストラリア一周旅行記をより詳しくリニューワル致しております。町の写真などもふんだんに加えておりますのでお楽しみください。医療情報も更に更新。医療制度の違い紹介ページも出来ました。！！！☆☆☆

ゴールドコースト Today

since: June 1989　サイト開設３０周年!!
ワーキングホリデー駆け込み寺

サイトメニュー

チャーターズタワーズの全景

金山と
金の延べ棒用の防空壕

カンガルーのお出迎え

go州記!!
　　　　　　　　オーストラリア一周旅行記

チャーターズタワーズ編

　　オーストラリア大陸のなにものにもさえぎられることの無い無限につづくかとも思われる地平線に沈む赤く大きな夕日を写真に撮りたいとおもい、夕方４時頃に元の古金山へ登りました。

　ゲートには６時で閉まると書かれていました。
町全体が平地なのにここだけが展望台の様になっている所です。
　山と言っても比高５０メートル程の小山。
頂上にはTV、電話、マイクロウエーブ・・さまざまなアンテナが立てられています。

　こぶし大の岩屑を積み上げたような、いわば子供が作る砂山状の山です。

　そしてここには異様な建物が全山至る所に散在している。草をかき分けて覗き見たが１５坪程度の箱形で全く異様です。
　何だろうと頂上に有るアンテナの下の建物に行ったらおじさんが出てきたので聞きました。

　「あれはねぇ、第二次世界大戦で日本軍が北はダーウインを占領し、東はタウンズビルに押し寄せ上陸した時に、内陸に向かって攻めて来るのじゃ無いかと慌てたオーストラリア陸軍が急遽造った防空壕なんだよ。でも結局、人間用には一度も使われ無かったけれど、掘り出し精錬した金塊や金の延べ棒などを収容していたんだよ。」

金塊用防空壕

　へ～金の延べ棒の防空壕か。

ふふふ、、そうしたらまだ少しぐらい掘り残したものも有るかも知れないなと一人ほくそ笑んで、地平線に沈む夕日を撮影する為の三脚設置に取りかかった。場所は勿論その防空壕の屋根の上。
　形状が山の傾斜に沿って見た感じでは横穴の入り口かとも思える建物で屋根の上半分ぐらいまで石ころで囲われています。
　三脚がその石ころでがたつくので一つずつ片付けて行く内、夕日に輝く石が目に付いた、話しを聞いた後だったので勿論走り寄って手にしました。
どの様に傾けても光る。これって金鉱石？

何しろ実物を見た事の無い貧乏人のわたくし。
　まぁいいやと思いながらもポケットへ。

　大きく広がる地平線。
　それに吸い込まれる様に沈んで行く大きな太陽。
　青空が徐々に色を失い始め紫色に輝く。
　一日が終わる自然の物語だ。
　後に残る巨大な平原の上には紫色の空と空気だけがただ広がって流れている。

　空間は余りにも恐ろしく
　時間は余りにも悲しい
　だから
　人は自らを囲いの中へと閉じこめる。
　旅はその囲いを取り除く事だ。

　今日も太陽は沈む。
　一日がこれで終わり、そして又新しい一日が来るという事の実感。
　旅ほどこれを甘受出来る物は無い。

今日も一日が終わる

　下の方で呼びかける人がいる。
現実に戻ったわたくしはそれがさっきのおじさんだと気づくまでに少しの時間が必要だった。
後３０分だけだぞと叫んでいた。

　時計を見ると、既に６時を５分程過ぎていた。急いでカメラを片付け、現実の世界へと一歩足を踏み出した。
　モーテルに帰り昼間に買っておいた食料品で簡単に夕食を摂り、今日一日の記録を書いた。

余談
　翌朝出発前に管理人室へ宿泊料金の支払いに行った。
何気なく昨夜拾った石を見せたら、おじさんが目の色を変えて、どこで拾った？どこで掘った？と必死で聞く。
　聞くとこの石ぐらいなら２万円ぐらいになるそうだ。
へ～石１個で２泊のモーテル代より高いんだ。
古生物より地質学でもやった方がお金になるかもなんて考えました。

地平線上のサンセット