ゴールドコースト Today

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　 馬ヘンドラ・ウイルス発生、QLD州
5月22日（AAP）

QLD州サンシャイン・コーストのテワンティンの牧場で馬を診察した獣医の報告により、QLD州バイオセキュリティ局係官が馬を殺処分した。

　同局では、その馬がヘンドラ・ウィルスに感染していたことを認めた。

同局係官とQLD州保健局職員が、牧場を検査し、また他にヘンドラ・ウィルスに接触した者がいないか、所有者から事情聴取している。

1994年に初めてヘンドラ・ウィルスが確認されて以来、41頭めの症例となった。

　ロン・グランビル州獣医官が記者会見し、馬を殺処分するまでに7人がその馬に接触していること、牧場所有者は、5月17日朝に馬の異変に気づき、獣医を呼び、ヘンドラ・ウィルスを疑った獣医は防護服を着けて馬を診察したことなどを明らかにした。

グランビル獣医官は、「その地域にコウモリのコロニーがある。コウモリがウィルスを媒介して体液を通して馬を感染させることが知られている。近隣の敷地にも馬が1頭いるが、そちらは感染の危険はない」ことなどを発表している。

　1994年以来、これまでに7人がヘンドラ・ウィルスに感染し、そのうち4人が亡くなっている。

　一方、連邦科学産業研究機構(CSIRO)では、「馬用ヘンドラ・ウィルス・ワクチンの商品化までには5年かかる」と語っている。
VIC州ジーロングにあるCSIROの動物保健研究所では、ヘンドラ・ワクチンをイタチに試みて成功しており、現在は馬用ワクチンの開発を急いでいる。

　研究所のマーティン・ジェゴ所長は、「私たちの研究では2つの目標を定めている。まず馬を守ること、また、馬が発病していない場合でも、ウィルスをまき散らして、獣医や飼い主のリスクになることがないようにすることだ。それほどたやすい作業ではない」と語っている。

　資金などが十分にあれば、1年か2年で馬用ワクチンのめどがつくが、商品として量産化するまでにはさらに4年か5年かかる。研究所では約20人の研究者が働いているが、ジェゴ所長は、「資金が潤沢にあれば助かる。政府、業界、QLD州の関係者、馬業界などとかなり話を続けてきた」と語った。

　また、ヘンドラ・ウィルスは、バングラデシュで豚や人間に感染し、重病に至らしめるニパ・ウィルスに似ており、私たちの研究には海外からも関心が寄せられているとも述べた。 （AAP）

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