ゴールドコースト Today

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　 日本製潜水艦購入は国防産業を是正
9月15日(NNA)


　 全国紙オーストラリアンは社説で、日本のそうりゅう型潜水艦の購入は、南オーストラリア（ＳＡ）州で潜水艦の建造を行うという公約を破るものの、拠出削減を目指すアボット政権の方針に一致するだけでなく、過去25年間に雇用確保のために高コストを黙認してきたオーストラリア国防産業を変える重要な決断になるとの社説を掲載した。

＜同社説の要旨は以下の通り＞

日本製潜水艦導入の背景には、競争力の無い国内自動車製造を廃止に追い込んだ自由市場原理と、国内で潜水艦を設計・建造する場合のリスクがある。
国内造船所で建造するオーストラリア海軍の防空駆逐艦（ＡＷＤ）３隻の製造プロジェクトで、完成が約２年遅れコストが３億豪ドル（約292億円）以上超過していることも理由だ。

国内で設計・建造しても、2024〜31年に退役する現行のコリンズ級潜水艦との入れ替えには間に合わず、必要とされる1,000人以上の熟練工とエンジニアがオーストラリアにはいない。

ヨーロッパ製の潜水艦は近海航行用で、長期の航行が可能な外洋潜水艦を必要とする国防戦略にそぐわない。ドイツ企業は4,000トン級の潜水艦が提供可能というが建造実績はない。
１万1,000キロメートルを寄港なしで航行できる4,200トンのそうりゅう型がオーストラリアが求める条件にふさわしい。
ただ、オーストラリアも日本も国内政治を理由に計画を見直す可能性がある。
海外発注は国防上の機密問題を招くとの指摘もあるが、コリンズ級以前のオベロン級潜水艦は英国製で、オーストラリアは米国から戦闘機の購入を続けている。

ＡＷＤの建造も終わっておらず、ＳＡ州の雇用にすぐ影響が出ることもない。
アボット政権は潜水艦プロジェクトの中心はアデレードにあると強調している。
日本製潜水艦の管理維持はアデレードで行われるだろう。（要約）

■「国内雇用の確保を」

野党労働党のビル・ショートン党首は９日、潜水艦関連の企業で働く約900人の労組加入労働者に対して「労働党は、保守連合（自由党と国民党）が日本製潜水艦の導入を決めても、国内雇用の確保を優先する」と約束した。
同党首は、コリンズ級潜水艦が航行距離でそうりゅう型を上回るなど、国産潜水艦が優れていると主張している。

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