ゴールドコースト Today

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失業率5.8％、予想外の改善：雇用市場底打ちか
4月16日（NNA）

　 豪政府統計局（ＡＢＳ）は、３月の失業率（季節調整値）が前月（修正値）から0.3ポイント下落の5.8％に好転したと発表した。
市場が予想した6.1％を下回り、予想外の改善をみせた。医療部門や、政策金利に敏感な住宅建設部門で雇用が増加し、雇用市場は過去２年間の停滞から抜け出し安定しつつあるとの見方もある。
一方、今後も改善が続けば、オーストラリア連邦準備銀行（ＲＢＡ）の利上げ時期の判断が難しくなる。

ＲＢＡと財務省は、４〜６月の失業率の平均を6.2％と予想。オーストラリア・ニュージーランド（ＡＮＺ）銀行のエコノミストは「労働市場は、ＲＢＡの予想より早く好転しており、今後も雇用が増えるだろう。
問題は資源プロジェクトが生産段階に移行する中で、どれだけの雇用増加が望めるかだ」と述べた。

史上最低の金利2.5％を長く維持し続ければ住宅価格高騰を招く危険もあるが、ＲＢＡは豪ドル高への懸念から、利上げに踏み切ることが難しい立場に置かれている。
一方、専門家の中には、低金利により住宅建設認可数が増加していることから、住宅供給が増え、価格も落ち着くとの見方もある。

■失業者数は約４％減

３月の失業者数は約４％（２万9,900人）減の71万3,200人で、
内訳はフルタイム求職者が同3.2％（１万6,700人）減の50万9,800人、パートタイム求職者が同6.1％（１万3,200人）減の20万3,400人だった。
性別の失業率は、男性が前月から0.2ポイント改善の5.6％で、女性は同0.2ポイント改善の6.1％となった。

■雇用者数は１万８千人増

雇用者数は1,155万3,200人と前月から0.15％（１万8,100人）増えたものの、
内訳はフルタイムが同0.3％（２万2,100人）減の802万9,100人、パートタイマーが同1.15％（４万200人）増の352万4,000人となり、専門家の中にはフルタイムの雇用減少を懸念する声も聞かれる。
労働参加率は同0.2％減の64.7％だった。

コモンウェルス銀（ＣＢＡ）傘下のオンライン証券コモンウェルス・セキュリティーズ（コムセック）のエコノミストは「数字が正しければ今年に入って８万8,000人分の雇用が創出されたことになる。失業率の悪化は底を打ちつつある」と述べた。

■資源州で改善

州別の失業率は、
◆ニューサウスウェールズ州：5.3％（同0.4ポイント下落）
◆ビクトリア州：6.4％（同横ばい）
◆クイーンズランド（ＱＬＤ）州：6.1％（同0.1ポイント下落）
◆南オーストラリア州：7.1％（同0.4ポイント上昇）
◆西オーストラリア（ＷＡ）州：4.9％（同１ポイント下落）
◆タスマニア州：7.5％（同0.2ポイント上昇）
――などとなり、ＱＬＤ、ＷＡ州などの資源州で改善がみられた。

為替市場はＡＢＳの発表に好感し、豪ドルは一時、過去4.5カ月で最も高い１豪ドル＝0.9433米ドルまで上昇した。 (NNA)

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